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蒼天已死(その3)

2010.03.16

 

 しつこいようですが、「蒼天已死 黄天當立 歳在甲子 天下大吉」(蒼天已に死す 黄天當に立つべし 歳は甲子に在り 天下大吉)」について書かせて戴きます。

 この言葉は、黄巾の乱で漢王朝への蜂起を計画した張角が農民一揆(改革)を呼びかけるためのスローガンとして用いたもので、「蒼天」が蒼い空というだけでなく、時の政府を意味するということは過去にこのブログで申し上げました。このスローガンは、実は、革命を起こすにはまさに鳥肌立つくらいの言葉で、このスローガンには、いろいろと含むところがあります。
 
 中国では、古くから五行説が信じられていました。五行説とは古代中国に端を発する自然哲学の思想で、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説からきています

 木・火・土・金・水を色で表すと、木→緑(青色)、火→紅色、土→黄色、金→白色、水→黒色だそうです。
 そうすると、蒼い空(木)が死んだら、紅色(火)の天が立つように思えるのですが、漢の王朝は火徳(紅)を持って天下を制覇したことになっているため、「蒼天」=紅色の次に立つのは「黄(土)天」で良いのだそうです。ちなみに、「黄巾の乱」は、革命の士が黄色い布を頭や髪に巻き付けたから名付けられたことは皆さんご存じだと思いますが、五行説からして巻きつける布の色は(紅の次の)黄色でなければならなかったというわけです。
 
 また、「歳は甲子にありて」という部分ですが、甲子とは、干支の組み合わせの1番目の年で、天意が革(あらた)まり、徳を備えた人に天命が下される「革令」の年、すなわち変乱の多い年(甲子革令)のことだそうです。
 ちなみに、甲子園という名称も、この甲子から来ているそうです。
 
 ですから、、「蒼天已死 黄天當立 歳在甲子 天下大吉」とは、「漢(時の政府)は既に死んだ。次に立つべきは、(赤の次の)黄色い天(私達)である。時は、まさに革命の歳を告げる甲子の歳である。さぁ、革命に立ち上がろうではないか。」といった身震いするほどの素晴らしいスローガンなのです。
 
 弁護士会では、今年が甲子の歳にあたっていたようで、天下大吉に終わり、本当に良かったと思います。
  
 しかし、新聞各社は、一斉に弁護士会たたきに走っています。

 新政権及び革命を起こした私達平会員が真に困難に直面するのは、まさにこれからでしょう。

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