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東京に行って思うこと

2010.09.11

 

 最近、本当に頻繁に東京に行く機会があるのですが、その度に驚くのが、外国人の数の多さです。
 銀座の歩行者天国でもどこでも人通りの多いところでは中国語と英語が飛び交い、日本人と比べて外国人の割合があまりにも多いので、「一体どこの国に来ているのだろうか」と不思議な感覚に襲われます。 
 ほんの2週間前にも東京に来ていたのですが、その時も今日も飲食店に入ると、私達以外のほぼ全員が中国人かアメリカ人でした。
 日本人の店員さんも英語を普通に話します。聞けば、忙しい料理の仕込みの合間にお店の皆で英会話を習っているのだそうです。店員さんは、「中学時代の英語の先生は私のこんな姿を見たらきっと驚くと思います。」といって照れて笑っておられました。

 私は「戦後直後の日本ってこんな感じだったのかしら・・・。」と、思わず遠い昔に思いを馳せずにはいられませんでした。

 私は今ちょうど但木敬一氏の書いた「司法改革の時代」(中央公論新社)という本を読んでいます。
 但木氏は、現在は弁護士をしておられますが、司法改革の真っ只中の法務省内で「要職」に就き司法改革の激動の時代をまさに当事者として体験し、平成18年には検事総長に就任した方です。

 但木氏は、その著の中で、この司法改革の波が外国弁護士受入れ要請から始まったこと、司法改革はアメリカからの圧力に屈した結果であったこと、アメリカからの要請を受け入れることが日本の大物政治家からも働きかけがあったことなど実名まで挙げられて率直にさらりと書かれています。アメリカから外国弁護士受入れの要請が強く主張され始めた時期が1985年のプラザ合意よりも3年も前の1982年のことであったことも明確に書かれています。
 
 私は、もう何年も前に鈴木仁志弁護士が書かれた「司法占領」という近未来小説を読み、その問題意識に大いに共感したものでした。

 私のホームページの司法改革関連資料室にも「資料;年次改革要望書」という拙稿があるので是非目を通して戴きたいのですが、日本の社会は見事なほど着実にアメリカの要望が現実化しているように見えるのは気のせいなのでしょうか・・・。


 
 

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