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法曹人口政策会議の中間とりまとめ案

2010.12.21

 

 何度も申しあげている通り、政策会議の議論の内容については、古式ゆかしい化石時代の規定を持ち出されて情報を公開することが禁止される扱いに変更されました。

 そこで、きわめて抽象的な話ししかできなくて恐縮なのですが、日弁連政策会議では、現在、中間とりまとめ案の作成に向けて議論を展開しているところで、各単位会に来年の1月末までに、中間とりまとめ案について検討して会員の意見を出すように言われています。年末年始を差し引くと、意見募集期間は、1カ月もありません。

 兵庫県では、明日12月22日午後6時30分から、兵庫県弁護士会本館4階講堂にて会員集会を開き、会員の皆様からの忌憚のない御意見を伺う予定になっております。つきましては、兵庫県弁護士会の会員の皆様におかれましては、ご多用の中、また、年末が近付きつつある中、ご参集戴くのは非常に心苦しいのですが、万障お繰り合わせの上ご参加戴きますようお願い申しあげます(現在の参加予定者は非常に少ないです!)。

 あくまでも内容に亘らない範囲で私の意見を申しあげると、私は、このような中途半端な中間とりまとめならとりまとめない方が良いように思います。

 なぜなら、こんな中途半端なとりまとめを行ったとしても、司法改悪のブレーキにはならないからです。結局、中途半端な結果に終わり、司法改悪の是正が遅くなってしまい、司法改悪を是正できない可能性さえ秘めていると思います。

 過去の数々の歴史を引き合いに出すまでもなく、このドラスティックな司法改悪がこれほどまでに成功できたのは、一夜のうちに司法制度を変えたからです。あらゆる「革命」は、ほぼ一夜のうちにできあがると言っても過言でないことは、歴史の指し示す通りです。

 それに、先になれば先になるほど、困るのは推進派の方々です。

 今年の一括弁護士登録日に登録しない(できない?)人は、200人を優に超えることが予想されています。
 即独(即時独立弁護士)やノキ弁(基本的に給与のない弁護士)といった潜在的就職難民を加えると実際には500人程度の就職できない弁護士が誕生すると推察されます。

 今直ちに司法試験合格者数1500人に削減しても、その効果が現れるのは2年後ですが、この調子で進めば、来年、実際に「正常な就職先」を見つけられるのは、2000人のうち、おそらく1000人程度でしょう。
 だとすると、来年の就職難民は、1000人近くに上ることだってあり得るのです。
 再来年は、もっと凄いことになります。

 仮に、私達が司法改悪是正に失敗しても、外圧或いは内圧、或いは、双方から早晩クーデターが起こるでしょう。

 私は、将来司法改悪に対する責任を取ってもらえるように、誰が司法改悪に加担したのか、決して忘れないようにしたいと思います。

 
 
 

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