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日弁連法曹人口政策会議の「中間とりまとめ案」を読んで

2010.12.29

 

 仙台弁護士会の坂野智憲先生がご自身の表記題のブログで、「(政策会議は)当然各種統計資料を分析した上での需要予測に依拠した具体的政策の提言をするものだと思っていた。またぞろ「市民にとってより身近で利用しやすく、分かりやすくて頼りがいのある司法を実現するための運動を進めていく。」などというお得意の呪文を聞かされるとは思いもよらなかった。この中間取りまとめ(案)は政策などと呼べる代物ではない。」(http://jsakano1009.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-93b9.html)と書かれています。

 上記ブログで書かれている坂野先生の御意見は全て至極ごもっともな御意見です。仰る通りだと思います。
 私は、政策会議の一委員として、政策会議の中で自分なりの闘いをしてきましたが、力及ばなかったことを心からお詫び申しあげるほかないと思っています。
 
 法曹人口政策で司法改悪をストップさせ、正しい方向に向かわせるに際しての一番の障壁が弁護士の一群です。

 弁護士であれば、法曹人口政策会議の議事概要を見ることができます。各弁護士会には必ず政策会議の議事概要が備え付けてあり、それを見ることが制限されないはずですので、是非一度目を通して戴きたいと思います。傍聴にも来て戴きたいと思います。
 そして、議事概要や政策会議を実際に見て戴ければ分かることなのですが、法曹人口政策会議では、きわめて正当な意見が多くの委員から沢山発言されています。
 ただ、逆方向の意見も言われます。
 政策会議内での要職が激増派に掌握されているといっても過言ではないでしょう。  

 私は、坂野先生ご指摘の通り、この中間とりまとめ案には到底賛成できませんし、過去のブログでも書きましたが、このような中間とりまとめ案であれば、まとめない方がマシだとさえ思っています。

 私が反対する1つの理由として、「これまで宇都宮政権に期待をしてきた若い弁護士が絶望してやる気を失う」ことの弊害について心配していました。
 坂野弁護士のブログを見る限り、私の心配は杞憂ではなかったようです。
 また、激増派のもくろみは、この限りにおいて奏功しているようです。

 ただ、私は、今のところ、まだあきらめるつもりはありません。

 私1人が頑張ったとしても、社会全体の流れを変えることはできないかも知れません。
 しかし、今、あきらめたら、司法制度が、社会が、駄目になった時になって、後悔することが目に見えているからです。

 勿論仕事をしながらのことですので、どこまでできるかは分かりませんが、来年もできる限りの闘いをしていきたいと思っています。
 
 ※平成23年2月26日(土)午後1時~ 兵庫県弁護士会本館4階講堂で法曹人口問題についての市民シンポを行います。
  どなたでもご参加戴けますので是非ご参加戴ければ幸いです。
 

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