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弁護士の実情とサギデカ

2019.09.02

 

 土曜ドラマ『サギデカ』(NHK総合/毎週土曜21時)の第1回(8月31日)放送で、木村文乃さん扮する女性刑事が、振り込め詐欺に加担した青年に対して放った発言がSNSで話題になっているそうです。
「あなたたちは相手を選んでいない」「このご時世に未だに恫喝で人にいうことを聞かせて、若者を虐げて搾取して、自分は労せず、庶民が見たこともないようなお金を集めて誰にも渡さず、既得権益に守られて、のうのうと生きてる、そういう奴から奪いなさいよ!!」とのセリフです。
 
 大阪の某大手法律事務所では、事務所内での中堅弁護士と若手弁護士の格差に対する不満が事務所内で渦巻いており、事務所内の雰囲気が非常に悪くなっている旨伺いました。

 若手弁護士は、中堅弁護士が仕事を取ってこないにもかかわらず、また、若手弁護士と同じような仕事しかしないのに、中堅弁護士と若手弁護士との待遇があまりにも違うことにやる気を失い、独立志向に走っているそうです。

 「サギデカ」の木村文乃さんのセリフは、この事務所の若手弁護士の心にはさぞかし刺さったことと思います。

 司法改悪に賛成し、弁護士人口が急増して、弁護士の経済基盤が失われることに積極的に賛成した弁護士が既得権益を失わず、司法改悪に反対する機会さえ与えられなかった若手弁護士が不遇な処遇しか受けられないのは、いかにも理不尽です。

 司法改悪の際、賛成した弁護士「自ら血を流さなければならない。」と言って司法改悪に賛成した弁護士には、言行一致の行動をとっていただきたいと思います。

 司法改悪は、弁護士の世代間格差を生み出したのみならず、弁護士間での人間関係もズタズタに分断しているようです。

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