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2009.11.20
JR福知山線脱線事故をめぐる国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の報告書作成にあたり、JR西日本の社員が事故調査委員会の委員に何度も接触して情報を聞き出そうとしたり、その委員がJR西日本に有利になるよう報告書の内容の変更を求める発言をしたことは既にお伝えした通りです。
この問題が発覚したとき、JR西日本は、「組織ぐるみではなかった。」と釈明しましたが、山崎元社長が直接指示していたことや事故調の委員に報告書の中身を聞き出すための統一質問事項まで作成してJR西の社員が接触していたことが発覚しました。
そして、この度、JR西日本は、情報漏えいに関する報告書をまとめ、関係した30名以上の社員を処分したことを公表しました。
驚くのは、処分された社員の数の多さです。
これだけの社員が関係していながら、事実発覚当初、「組織ぐるみではない。」と言っていたとは・・・。
遺族や被害者の気持ちを思うと改めて憤りがこみ上げてきます。
山崎元社長は、福知山脱線事故後、遺族に対して親身に対応し、社内改革にも積極的に取り組んできており、遺族からの信頼も厚いものがありました。
山崎元社長が起訴されたとき、遺族から同情の声が漏れたほどでした。
それだけに、山崎元社長自身がJR西日本の責任が軽くなるように事故調に働きかけを指示し、具体的に行動していた事実がわかったとき、遺族に「事故直後の状況に引き戻されるショックを感じた」とフラッシュバック現象が起こったことはむしろ当然のことです。
JR西日本の組織改革・再生への道は、まだまだ遠いようです。