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山本剛嗣候補者からの挨拶状

2010.03.07

 

 3月10日に日弁連会長選挙の再投票が行われます。
 
 先日、山本候補から投票を呼びかける挨拶状のようなはがきが届きました。
 そこには、「数字的に根拠も全会的合意もなく拙速に「1500名へ減員」等の主張をするだけでは実現は困難であり、むしろ日弁連への批判を招き、かえって合格者増員の動きにもなりかねません。」と書かれてあります。
 
 しかし、今の段階で「1500名へ減員」と言っても遅いくらいなのです。
 平成12年11月1日の日弁連臨時総会決議から既に10年近くが経ち、司法改革の失敗がここまでつまびらかに明らかになったのに、様々な統計調査が公表され、社会的弊害が現実に発生しているのに、一体どこが「拙速」なのでしょうか?

 しかも、平成12年当時の『拙速さ』については、何らの言及もありません。
 あの時ほど、私達多くの会員の反対意見を完全に無視し、「拙速に」ことを進めたことはかつてなかったはずです。
 
 自分達が現在の3000人路線を進める際には、私達反対意見の言論を圧殺し、「エゴイスト」とのレッテル張りをして「拙速に」私達の意見を葬り去ろうとしたのに、自分達の意見と反対の動きをする時だけ「拙速」と批判するのでは、自己中心的とのそしりは免れないでしょう。
 しかも、「拙速」でも何でもないのですから、もう滅茶苦茶です。

 そもそも1500名でも弁護士数が多すぎることによる社会的弊害は到底阻止できないというのに、何故日弁連が正当な主張をしたら、「合格者増員に動きにつながる」ことになるのでしょうか。
 そこには、何らの説明も理由も記載されていません。
 これでも弁護士の書いた文章なのでしょうか?
 論理も何もあったものではありません。
 これでは、ただ単に、自分たちに逆らう者に対する「脅し」、或いは、「誹謗中傷のたぐい」が記載されていると評価されても致し方ないでしょう。

 あれから10年も経っているのに、主流派は、相も変わらず、これまでの方針をそのまま踏襲しているのですから、あきれ果てて物が言えません。
 
 また、山本候補は「小規模単位会や支部の実情も加味した財政援助」「を推し進めます。」とも書かれています。
 
 これまた酷い話です。
 「地方の弁護士が山本氏に投票しないのは、地方の弁護士が自己の懐具合を心配してのことだ。地方の弁護士にお金をばらまけば、態度を変えて山本氏に投票するだろう。」ということを投票を呼びかけるはがきに記載するのですから、一体地方の弁護士をどこまで馬鹿にすれば気が済むのでしょうか?
 どうやったら、地方の弁護士が山本氏に投票しないのは自分の経済的利益を心配してのことであると何の根拠もなしに断言できるのでしょうか?

 人を見下すのもいい加減にしてほしいです。
 地方の弁護士が山本氏に投票しないのは、自分の懐具合を心配してのことではありません。
 
 地方の弁護士の皆様、そのことを3月10日の投票を通じて行動で証明しようではありませんか。

 山本氏に投票すれば、地方の弁護士が単に自分の経済的利益のみを理由に行動するということを逆に証明してしまうようなものですから、絶対に山本氏だけには投票すべきではないでしょう。

 

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