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明けましておめでとうございます。

2011.01.04

 

 今年初めてのブログですので、今年の抱負を述べさせて戴きます。
 
 今年の抱負は、やはり法曹人口問題への闘いを制することです。
 そういうと、何とかの一つ覚えのように受け取られるかもしれません。しかし、何とかの一つ覚えでないことは、司法改革関連資料の中の「兵庫県弁護士会の課題とこれからの司法」という2年前の兵庫県弁護士会の会長選挙に出た際に作成した政策冊子を見て頂ければお分かりいただけると思います。

 では、にもかかわらず、今何故「法曹人口問題」なのか。
 それは、法曹人口問題が司法改悪のあらゆる根源的な問題に通じているからです。
 私は司法改悪の最大の目的は、弁護士自治の崩壊、すなわち、弁護士制度の崩壊であると捉えています。弁護士制度の崩壊は、司法制度自体の崩壊をも意味します。戦後弁護士制度の歴史は、司法制度の近代化・正常化の歴史でもあるのです。

 詳細は長くなるので省きますが、考えれば考えるほど、司法改悪の制度はすべて究極的には弁護士制度の崩壊を目的としているとしか考えられません。

 私は、平成12年11月1日の臨時総会で怒号の中、司法改悪の総会決議が可決される時、「レミングの集団自殺とは、かくあらん。」ということを目の当たりにしました。
 
 そして、司法改悪の中での一番の問題は日本司法支援センター、いわゆる「法テラス」の存在だと実は思っています。
 しかしながら、法テラスの問題は、どこが悪いのかが一般に理解されにくいこと、法曹人口が激増させられ弁護士が赤字経営の補填に目の色を変えざるを得なくなれば益々法テラスのシステムを変革することが困難になってしまうことから、法曹人口問題をまずは解決せざるを得ないと思っています。また、このままの弁護士激増路線を続ければ、法曹一元からも益々遠ざかります。そして、何より弁護士が正当な意見を言う余裕がなくなります。

 法曹人口、もとい、弁護士人口の激増は弁護士の「物言う」余裕を失くすという意味において、弁護士制度の崩壊に一番手っ取り早い政策であると言えましょう。
 その上、弁護士激増による「質の低下(これは若手弁護士に限られません。)」は、依頼者市民に対する悪影響をいち早く及ぼすことになります。
 これに対し、法テラスの問題が顕在化するのは、そのもっともっと後のことになるでしょう。
 その意味で、最大の問題は法テラスであるとしても法曹人口問題の方が喫緊の解決すべき課題であると思っています。
 
 微力ではありますが、今年も精一杯法曹人口問題に取り組んでいきたいと思っています。

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