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2011.01.16
1月12日の読売新聞に、「高額費用を敬遠?「弁護士なし訴訟」増加」と題する記事が載りました(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110112-OYT1T00938.htm)。
この記事によると「2000年に約1万7000人だった弁護士は、昨年12月に初めて3万人に達し」、弁護士を依頼しやすくなると予想されていたが、「民事裁判のうち、本人訴訟が占める割合が00年の59%から、昨年(1~10月)は73%(13万9391件)に増加したことが判明」したそうです。
その背景として、弁護士の費用が高額であることに加え、インターネットで裁判の情報を集めやすくなっていることも指摘されています。
司法書士や税理士の仕事内容もインターネットを通じて誰でも手続を行いやすくなってきていますが、弁護士の仕事についても同様の傾向が生じているということでしょう。
これは必ずしも悪いことではありません。
市民をして司法をより利用しやすくするためというのであれば、訴訟手続を簡単にして、裁判官のみ増やし、市民が誰でも裁判手続を行えるようにする方向だってあるはずです。
別に弁護士を増やす道だけが市民により司法を利用しやすくすることへつながるわけでは必ずしもありません。
今回の調査は、市民が司法を利用しにくいという事実が仮にあったとしても(実際には市民が司法を利用しにくいとの統計結果はありません。)、それは弁護士の数が不足していることが原因ではなかったことが実証された形となります。
市民は、弁護士の増員を求めていないということです。
弁護士を増やして身近においても利用しないのですから。
「『市民は弁護士が足りない』と言っている」との弁護士激増派の言う「市民」とは大手マスコミを指して言っているに過ぎません。
しかし、大手マスコミは、明らかに「市民」ではありません。
「2割司法」などという誤ったスローガンを打ち出し、市民が司法を利用しやすくするため、すなわち、「法の支配」を社会の隅々に行き渡らせるための弁護士大増員という看板は、完全に虚偽の看板であることが判明しました。
皆さん。
早く共に立ち上がろうではありませんか。