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法科大学院を守る必要

2011.05.23

 

 法科大学院制度に非常に問題があることはこれまで再三申し上げたとおりです。
 
 「法科大学院制度は失敗であった。」
 「法科大学院制度は廃止すべきである。」

といった意見は、弁護士のみならず、法曹の多くが一致するところの意見だと思います。
 少なくとも法科大学院狂信論者(?)ともいえるきわめて一部の人を除いて法科大学院制度に対する肯定的意見を聞いたことがありません。
法科大学院関係者でさえ、最近は、「法科大学院は失敗だった。」との意見を隠そうともしません。

 このことは、総務省に寄せられた意見を見れば、一目瞭然です。
http://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/38572_1.html
 
 仮に、法科大学院関係者の一部の人たちが強弁するとおり、法科大学院がうまく機能しているというのであれば、何ゆえ、法科大学院の志願者数が激減の一途を辿るのでしょうか。
 法科大学院が成功というのであれば、新司法試験の受験資格に法科大学院の卒業を必要としなくても、皆、法科大学院に入学するでしょう。それこそ、新司法試験の受験資格に法科大学院卒業を要求せずとも、すなわち、法科大学院卒業生とそうでない人たちとを自由競争をさせればよいではないですか。
 何ゆえ新司法試験の受験資格に法科大学院の卒業資格が必要とされるのでしょうか。
 
 法科大学院関係者の人が法科大学院制度に固執するのは理解できないではないのですが、何ゆえ、日弁連が法科大学院の存続に肩入れするのでしょうか。

 繰り返しますが、「法科大学院が失敗だった」ことは、衆目の一致する、ほぼ確定した評価です。 

 ところが、日弁連の意見を見ていると、法科大学院協会の意見ではないかと見まがうほどです。
 法科大学院教育に司法試験を合わせるべき等あたかも「法科大学院中心主義」と言っても過言ではないほど、中立・公正な意見ではないのです。
 とにかく「法科大学院制度先にありき」で法科大学院をいかに存続させるかということにのみ腐心しているように見えます。
 
 そこに、司法制度を良くしようという意図は見えてきません。

 一体誰のための組織なのでしょうか。

 日弁連という存在は・・・。

 そして、この官僚的組織は、一体誰が動かしているのでしょうか・・・。
 
 

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