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マスコミとの懇談会

2011.07.28

 

 先日、名古屋で行われたマスコミとの懇談会にオブザーバーとして特別に参加させて戴きました。名古屋は、私が司法改革の問題に取り組むずっと前から法曹人口問題について全国を引っ張って来られた弁護士が沢山存在します。

 その愛知県弁護士会でのマスコミ懇談会及び意見交換会は大変勉強になりましたし、良い刺激を受けることができました。
 
 残念だったのは、参加するマスコミの数が少なかったことです。
 
 その後の懇親会でもマスコミや愛知県弁護士会の弁護士と11時近くまで懇親を深めまたのですが、参加されていたマスコミは司法改革の問題乃至弊害について良く理解されていました。

 懇親会で推進派の弁護士が「弁護士の数を増やさなければ国際競争に負けてしまう。」と言われたところ、その発言を聞いていた記者がすかさず「『国際競争に負ける』とは具体的にどういうことを言っているのですか。」と尋ねておられました。この記者も「弁護士を増やさなければ国際競争に負ける。」との発言の胡散臭さをかぎつけられたのだと思います。
 
 推進派の「弁護士を増やさなければならない。」との理由付けが変遷して来たことは過去のブログでも書きましたが、最近は、理由付けもさすがに底をついてきて「国際競争力」などというもう滅茶苦茶な議論を持ち出してきています。

 これについても過去のブログで書きましたが、弁護士の数を増やすことと国際競争力とは何の関係もありません。

 経済界も「弁護士を企業内で雇うことは考えていない。国際競争についても企業内に日本の弁護士を抱えてその国の法律を学ばせるなどという非効率的なことを企業は考えていない。外国の法律が絡む場合は、その国の弁護士にその事件のみを外注に出す。弁護士会は、企業に弁護士の就職先を期待すべきではない。」旨明確に公式の場で発言しています。

 「弁護士を増やせば国際競争力が高まる。」との発言の胡散臭さに気がついたその新聞記者に対しては「さすが」と感心しました。

 それに引替え社説論者の理解のなさといったら、どうしてなのでしょうか・・・?!

 

 

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