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2011.09.15
昨日、近弁連理事会で、「司法試験合格者数を年間1000人にして緩やかな弁護士人口増を目指す」旨の議題を近弁連大会に上程することが否決された旨の報告をさせて戴きましたが、弁護士以外の方にはどういう意味なのかがわからないのではないかと思います。
例年、11月頃に大阪、京都、兵庫、滋賀、和歌山、奈良の近畿に所属する単位会が合同で大会を開きます。この大会の中で弁護士が様々な議論を行い、弁護士連合会としての意見を出したり、決議を出したりします。
今年は、兵庫県弁護士会から近弁連理事会に「年間司法試験合格者数を1000人として緩やかな弁護士人口増を目指す」との議題を近弁連大会の議題としてもらうよう上程しました。
近弁連大会で何を議題にするかは運営委員会と理事会の議に付することになっており、平会員が議題を上程することはできません。
運営委員会では、議題について、「近弁連理事会に一任」するのが慣例となっています。
従って、近弁連大会に何を議題とするかは、ひとえに近弁連理事会の決議にかかっていると言うことになります。
近弁連理事会で議題にすることが可決されなければ、近弁連大会で議論する土俵には上がらないのです。
兵庫県弁護士会以外の各単位会会長がこぞって反対の理由に上げられたのが「会内で議論していない。」という理由でした。
兵庫県弁護士会が上程した1000人決議を近弁連理事会で可決してはじめて近弁連大会の議題になり、会員が法曹人口問題について議論することもできるようになります。近弁連大会は、近畿弁護士連合会に所属する会員であれば、どなたでも参加して議論に加わることができるからです。
しかし、近弁連理事会で否決してしまえば、議題にさえ上らないのですから、会員が近弁連大会で議論したいと思っても議論することができなくなります。
「会内で議論していないから、(我々近弁連会員が自由に参加し議論できる)近弁連大会で議題にしましょう。」と議題上程に賛成するのならわかるのですが、「会内で議論していないから」「議題にしない」と言うのは全く理解できません。
会内で法曹人口問題を議論するかどうかは、ひとえに単位会理事者にかかっています。各単位会の会長は、「議論されていないから」と他人事のように言われますが、「議論されていない」のは、ご自分で議題にしようとされないからです。
兵庫県弁護士会が上程した議題は、6月中(遅くとも7月中に)に各単位会会長にお渡しして「この議題を9月の近弁連理事会に掛けるので、恐れ入りますが単位会でご検討をお願いできないでしょうか。」と書面で渡していました。
すなわち、2ヶ月以上もの間、会内で議論する時間があったにもかかわらず、各近弁連理事者は、自ら会内で議論をしようとされていなかったということになります。
3000人決議が日弁連臨時総会で行われたのは、平成12年11月1日のことで、その後、11年近くが経ち、その間に様々な弊害が出てきました。
その間、会内で法曹人口問題について議論していなかったこと自体驚きです。
のみならず、兵庫県弁護士会から正式に「会内で議論をして下さい。」とのお願いを2カ月以上前にしていたのにそれを無視しておいて「会内で議論していない。」から「近弁連大会でも議論しない」というのを、各単位会の会長のほぼ全員が理由に上げられたのには開いた口がふさがりませんでした。