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2011.09.23
先日、兵庫県弁護士会の法曹人口問題プロジェクトチーム主催の若手弁護士懇談会を開きました。
当日は、執行部から笹野会長と西谷副会長、そして、河端副会長にも参加して戴き、若手弁護士との意見交換等を行いました。
若手弁護士の中には、法科大学院を出られた新司法試験組と旧司法試験を経た人がいましたが、その両者の違いだけでなく、1年違うだけでも就職状況や雇用条件がかなり異なるということをお話を伺っていて実感しました。
「就職活動をしても就職出来ないことがわかっていたので、就職活動はしなかった。その結果、所謂『即独』になりました。」と言われた63期の方もいらっしゃいました。
8月に兵庫県弁護士会で調査した結果、当会で修習している修習生の就職未定率は56%に上ります。アンケートの回収率はかなり高いので、全国的実態をかなり反映していると思われます。実は、日弁連の調査では、8月時点での就職未定率は33%と言われています。しかし、その中には、1名の回答しかなく、その回答者の就職が決まっているので0%などというところもあります。日弁連の調査結果は、その割合を平均しているものなので、低めに出てしまうようです。兵庫県弁護士会と同規模の弁護士会の修習委員長のお話では、「就職が決まっている割合が3割程度で、決まっていないのは7割り程度というのが実感。」とのことでしたので、どうみてもやはり半分程度就職が決まっていないというのが実態を忠実に繁栄しているのではないでしょうか。
「どこの世界でも就職は難しい、特に弁護士だけではない」というのは、司法改革推進派がよく言うことです。
しかしながら、大卒で就職できないのが5割というのは、他の世界でも聞いたことがありません。
その上、弁護士の場合は、大学を卒業し、法科大学院まで行かされ、多大な資本投下と莫大な時間を費やして、潰しの利かない30歳の段階で半数が決まらないといった前提を全て無視して「他の世界でも同様に厳しい。」などと、さも同じ条件で単純に比べられるのはおかしいと思います。
司法改革推進派の自分の都合の悪い前提は抜きにして都合の良い部分だけピックアップして比較するという、お得意のご都合主義にはもううんざりです。