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2012.04.03
4月2日と3日は、裁判所・検察庁あるいはマスコミ関係といった各種団体に新役員の挨拶まわりをしてきました。
この2日間で50か所程度はまわったと思います。
昨日はものすごい雨風で、まさに嵐の船出でした。
他の副会長の方々は疲れておられたようですが、選挙の際の事務所訪問と比較すれば、私にとっては楽な挨拶まわりでした。役員就任のあいさつの際には、少なくとも嫌な思いや辛い思いはしませんから、精神的な疲れ方が全く違います。
挨拶まわりの際に、今年6月30日に当会で行われる震災復興の市民シンポの案内と今年3月15日に執行された日弁連の法曹人口政策に関する提言(http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2012/120315.html)と昨年当会で行われた法曹人口問題に関する市民シンポの報告書を持参して皆さんに配布しました。
面白かったのは、マスコミの局長クラスの方々の反応です。
某大手新聞社のトップの方曰く
「法科大学院は失敗だったんじゃないですか?法科大学院制度に意味はあったのでしょうか?なんであんなもの作っちゃったんでしょうね。お金ばっかりかかって、教育の質は下がっているのではないですか。作っちゃったもんだから、後戻りできないんでしょうが、どうにかしないとね。就職もできないのに弁護士ばっかり増やしてもしょうがないでしょう。」
別の大手新聞社のトップ曰く
「うちの娘は、最近弁護士になりましたが、お金がかかってしょうがなかった。学費だけでベンツが1台買えるくらいかかりましたよ。あんな制度にしちゃったらお金のある人しか弁護士になれないじゃないですか。法曹の給源を多様化するって、逆に狭まっているのではないですか?それで就職先が見つからないのですから、司法改革で良くなってないのじゃないの。以前の制度の方が良かった。」
その他にもマスコミのトップの方が司法改革の失敗について同様の趣旨の発言された方もいらっしゃいました。
司法改革の失敗が現場の記者にかなり浸透してきているのは感じていましたが、マスコミの上の人たちにもかなり司法改革の失敗が浸透し始めてきていることを感じました。
社説論者の論旨は、マスコミ関係者の中でも特殊な意見だったことがよくわかり、少し安心しました。
社説論者の論旨も以前のように司法改革礼賛一辺倒ではなく、「問題はあるが、メリットもあるのだから進めるべき」といった論旨に変わって来ているのですから、社説論者でさえも司法改革の失敗を無視できないところまでは来ています。
あともう少しです。