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元修習生から届いたメール

2013.01.20

 

 京都弁護士会では、1月27日午後1時30分から京都弁護士会地下ホールにて

  「司法崩壊の足音が聞こえる~司法修習費用貸与制を検証する~」と題したシンポジウムが行われます。
 cf)京都弁護士会のHP→ http://www.kyotoben.or.jp/event.cfm#673
 給費制が土壇場で復活した64期と、貸与制の下での修習を強いられた65期とを対比して、何が同じで何が違ったのか、現場を比較しようという企画なのだそうで、大変興味深いです。

 ところで、私の元に年末に存じ上げなかった元修習生からメールが届きました。
 ご本人にご承諾を得てメールの内容の一部を下記に公開させて頂きます。

 後輩の辛さや悲しみに鈍感な弁護士が人権活動ができるとは私には思えません。 

 司法改悪を防ぐことができなかった我々としては、本当に心が痛みます。
 これからも活動を続けることがせめてもの罪滅ぼしと思い、活動し続けるしかありません。

                    記
「武本 夕香子 先生

 突然のメールお許しください。
 本日は、武本先生にひとことお礼を申し上げたく、メールさせていただきました。

 私は先日司法修習を終えた、元65期司法修習生です。

  「司法改革の失敗」や、ブログの記事を読ませてもらっておりました。
  ロースクールを含め不合理な制度の中なんとか合格したものの、将来も見えない中で借金だけが積み重なる生活は辛く、周囲の弁護士も法曹問題に理解がないので希望に満ちた楽しい修習生を装わなければならなかった中、武本先生のように意見発信をしておられる方のいることが、本当にありがたかったです。

  このような弁護士さんもいるんだ、と思えることが、なんとか修習を終える励みになりました。

 現実認識能力のない司法改革万歳派は、そんな弱い人間は弁護士にならなくてもよいと、我々修習生の自然な感情を否定するのでしょうが…。」

 「私はいわゆる、一時期司法改悪にもてはやされた「多様な人材」である社会人ですが、年齢的に弁護士事務所で採用されることは不可能に近く、私と同年代の方は、即独(またはノキ弁)する人が多いです。 
 
 ただ、諸般の事情から、私は即独はしないことに決めました。

 私のような者がいると、修習に血税を使っておいて法曹にならない者がいるなんてもったいない、という声が聞こえるのが辛いですが、最終的には自分の決断なので、仕方のないことだと思っています(健康で文化的に生きるための決断です)。」

 「先生の今後益々のご活躍を祈念申し上げております。
  ありがとうございました。」
 (引用終わり)

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