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2013.04.29
法曹養成検討会議が作成した中間的取りまとめに対する兵庫県弁護士会としてのパブコメが、一昨日26日の常議員会で承認され、無事提出することが決まりました。
常議員会では、法曹養成制度検討PTが叩き台を作成し、役員会で承認されたA案とは別に役員会で作成した修正案B案とC案の3つの案が論点毎に示され、決められていきました。非常にイレギュラーな決議の取り方でした。また、他の議題でかなりの時間が費やされ、パブコメにたどり着いた後も手続問題についての議論でかなりの時間を要しましたので、最後の方ではもはや頭が朦朧としてしまいました。
途中「もうパブコメを出すのは止めよう。」との意見も聞かれましたが、とにかく執行部において最後までよく頑張って戴いたと思います。
現執行部には、この場をお借りして心より感謝申し上げるとともに敬意を表したいと思います。
A案以外にB案やC案が出てきたのも、現執行部が何としても兵庫県弁護士会として中間的取りまとめに対するパブコメを出したいとの決意の現れだと思います。
私が関与した文章というだけで反対されかねないため、私の全く関与していない執行部作成の修正案を用意しておく必要を感じておられたのだと思います。
とにかく執行部には、かなりの圧力がかかっていたようです。
ただ、蓋を開けてみたら、ほとんどの論点でPTが作成した叩き台のA案が承認されました。2つだけ役員会が修正した案に変更されましたが、内容的にはさほどPT作成の案と離れているわけではありません。
「このような会員の意見を二分するような問題について会としての意見をまとめるべきではない。個人が個人の名前でパブコメを出せば良いではないか。」といった御意見もありました。
でも、私は、この意見に組みするわけにはいきません。
司法改革が推し進めれた時、兵庫県弁護士会として司法改革を進める方向での会長声明や総会決議等々、会員の中でほとんど議論されていなかったのにもかかわらず、次々と会としての意見を出せていたのに、何故逆方向で意見の方だけは出せないのでしょうか。
今回のパブコメ案は、兵庫県弁護士会の会員全員に意見照会を行い、法科大学院委員会及び修習委員会にも意見照会が行われました。会員から寄せられた意見は、その8割がPT作成の原案に賛成でしたが、パブコメ案に対する強烈な反対意見も見られました。
それでも「民主的手続が経られていない」と言われました。
ただ、反対意見は「会員間で、このような議論がなされたことはなかった」「過去このような意見に対する会員間の合意は存在しない。」「このような短い時間で会としての意見をまとめるのは無理。」等手続的な問題ばかりで内容にわたる部分がほとんど見られませんでした。
このような手続論に対する反論に終始しておられる反対意見を拝見していて、もはや司法改革推進論が理論的には破綻していることを自ら認めておられるに等しいと感じました。
それにしても4時間の常議員会の議論に最後までお付き合い戴きました皆様方、御意見を頂戴した会員の皆様、そして、何より執行部の皆様におかれましては、本当に有り難うございました。お疲れ様でした。
意見の内容はともあれ、法曹養成検討会議の中間的取りまとめに対するパブコメに意見を投稿するのは、司法制度に携わる専門家集団である弁護士会の責務であると思います。
無事兵庫県弁護士会としての責務を果たすことができて本当に良かったです。
反対が1人もいない意見というのは気持ちが悪いものです。
今回も、賛成・反対の様々な御意見を拝聴できて本当に良い勉強になりました。
※兵庫県弁護士会法曹養成制度検討会議の中間的取りまとめについて~パブコメ~
http://www.hyogoben.or.jp/topics/iken/pdf/130509housou.pdf