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2013.05.22
黒猫さんは、浜辺陽一郎氏の発言に対して大変怒っておられます。
cf)
2013.5.21付「学生を冒涜する「法科大学院教授の正体」(http://blog.goo.ne.jp/9605-sak/e/7fa0183567b666b51443ea5756376680)
2013.5.22付「法科大学院は「日本国憲法」の理念を実現するためにある?
(http://blog.goo.ne.jp/9605-sak/e/0b5046c5dd5073f3c22ae53ae53bac3f)
これに対する浜辺氏の反論と思しき発言は以下の通りです。また、浜辺氏の反論に対する私の意見は矢印以降の部分です。
(引用はじめ)
「その議論はすでに、拙著「法科大学院で何を学ぶか・・・」(法学書院)や、拙著「弁護士が多いと何がよいのか」(東洋経済新報社)を出した時に、一部からひどい誹謗中傷を受けましたが、それとほぼ同じレベルの批判で、何も新味があるものではありません。」(引用終わり)
→浜辺氏は、初めにご自身の著書を宣伝しつつ、「一部からひどい誹謗中傷を受けた」とご自身があたかも被害者であるかのごとく記載れておられます。
しかし、このような書き方では、浜辺氏の著書に対する意見が正当な批判であったのか、あるいは単なる「ひどい誹謗中傷」であったか否かについては第三者からは認定のしようがありません。理論的には、浜辺氏が正当な批判を「ひどい誹謗中傷」と評価しているにすぎない可能性があるからです。
浜辺氏が黒猫さんのブログに対して「それとほぼ同じレベルの批判」で「何も新味」がないとまで酷評されるのであれば、浜辺氏の著書に対して過去どのような意見があり、当該意見が(正当な批判ではなく)どのように「ひどい誹謗中傷」であったのかについて、まず論証する必要があると思います。
黒猫さんは、浜辺氏の発言に対する批判を統計的資料と的確な論拠を示して書いておられるのですから、浜辺氏ご自身の名誉のためにも黒猫さんのブログの内容のどこが、どのように「ひどい誹謗中傷」と「ほぼ同じレベル」の「批判」なのかを理論的にご指摘いただいた方が良いように思います。
(引用始め)
「いろいろと、その「お立場」からの議論をしたうえで、その結論は、「今でも年間2,700人近くの人が,法科大学院という名の罰金付き労役場に投げ込まれています。」(略)ということでした。」(引用終わり)
→ここで、「いろいろと、その「お立場」からの議論」と浜辺氏が敢えて「お立場」との言葉を括弧書きにしておられるところからして、浜辺氏は、黒猫さんがあたかもご自身の「お立場」の保身目的等から書かれているかのごとき雰囲気を漂わせ強調しておられます。しかし、前述したとおり、黒猫さんは、統計的事実を明示した上で論拠を示して批判しておられるのです。
仮に、黒猫さんが理論的整合性のないことを書かれていたり、或いは、統計的事実を無視して、それと反する結論を導いているのであれば、黒猫さんがご自身の「お立場」から無理な議論をしていると結論づけられるかもしれません。しかし、そうでない以上、黒猫さんが「お立場」から議論しているといった結論は導けないと思います。
(続く)