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2013.08.18
「毎日フォーラム・ファイル:司法 危機的な法科大学院軸の法曹養成制度」と題する報道が8月16日に出ました。
http://mainichi.jp/feature/news/20130806org00m010022000c.html
(引用はじめ)
「最終提言が大筋でまとまった6月19日の会議終了後に」「佐々木毅・座長(元学習院大教授)は「課題を整理すること自体に時間を要するほど事柄が錯綜していた」と釈明。「確かに次の検討組織に委ねなければならない課題もたくさん出てきた。しかし、あえて申し上げれば、誰がここまで事態を放置したのか」と恨み節も漏らした。」
(引用終わり)
この毎日新聞の報道に対する私の意見は、シュルジーさんが8月17日付ブログ(http://blog.livedoor.jp/schulze/)で書かれている通りです。
そもそも「司法改革が間違っていた」ことを認めない以上、「事柄が錯綜」するのは理の当然ですし、抜本的改革などできるはずがありません。
司法制度改革審議会の意見書が出てから、たったの12年しか経っていません。
法科大学院が設立されてからほんの10年です。この10年間で「法科大学院の志願者数は04年度当初の約7万3000人から、今年度は約1万4000人にまで大きく落ち込んでいる」(毎日フォーラム・ファイル:司法 危機的な法科大学院軸の法曹養成制度からの引用)のです。
「誰がここまで事態を放置したのか」と言われた佐々木座長に申し上げたいです。
「それはあなた方です。」
10年ともたない制度を作った当の本人が自らを反省して抜本的改革を行うのは無理があります。
高名な学者や政治家にもプライドがあるからです。
自戒して、過ちを認め、反対の舵を思い切り切ることが本当はその人の評価や名声を上げるのですが、なかなかそのようなことはできないようです。
寡聞にして、司法改革を進めた方々のうち、そのような行動を取った人を私は見たことがありません。
抜本的改革を行うためには、検討体制の人選(それは審議会のメンバーのみならず、政治家や官僚、そして、日弁連等法曹三者内の検討体制も同じことでしょう)を抜本的に変えることが、まず先決だ思います。