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2013.11.06
もうすっかり前の出来事になってしまいましたが、平成25年9月20日に近弁連大会という行事があり、そこで、午後4時から午後5時まで司法改革に関する意見交換会が開かれました。
この司法改革意見交換会に先立ち、質問事項が募集されており、意見交換会では、まず、事前に寄せられた質問事項に対する回答等が日弁連執行部の方から行われ、その後、意見を言うと言う形式を取っていました。
私の方からは、「日弁連は司法改革でどのような弊害が生じていると考えているのか。」等といった質問を行いました。
これに対する日弁連からの説明に私は本当にがっかりしてしまいました。
というのも、日弁連は、司法改革に対する成果を縷々あげておられ、弊害については、ほとんど言及することがなかったからです。
あたかも司法改革をしたことによる成果はあるが、失敗や弊害といった問題は生じていないかのごとき異世界を見たような、キツネにつままれたような雰囲気に包まれました。
司法改革の結果、弁護士の公益活動の衰退、弁護士の不祥事、弁護士の就職難によるオン・ザ・ジョブトレーニング不足、拝金主義的法曹の質の問題、ひいては市民に対する人権問題等々、これほどまでに司法改革の弊害が発生しているのに、それらに対しては見ないふりをして、「司法改革は間違っていなかった」と開き直られた気がしました。
それでも、なお、日弁連が唯一司法改革の消極的な側面として言及せざるを得なかったのが、法科大学院制度のことでした。
勿論、真正面から「弊害」あるいは「失敗」という形で明確に認めたわけではありませんが、日弁連執行部からは「日弁連としても法科大学院制度存続のためのチャンスだと思って努力していくつもりである。」旨の発言がありました。
※なお、この言葉は私の記憶に基づいたものであり、正確な表現ではありませんので、その点はご容赦ください。
司法改革の失敗や弊害を率直に認めて改めることについて明確に発言する方が日弁連に対する信頼や評価は高くなったと思うのですが、本当に残念でしかたありません。