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2014.09.13
先日、ご紹介した件について、早速春名事務総長から回答(?)書面が来ました。回答書面は、法曹人口問題全国会議のホームページに掲載されておりますが(http://jinkoumondai.housou.org/kanrensiryou-pdf/2014/20140908.pdf),、このブログの添付資料にも念のため貼り付けておきます。
回答書面には、「四つの課題は、同時期に出された上記提言のなかで論じられており、いずれの課題も解決が急がれ、どれひとつとして揺るがせに出来ないという意味で「一体として」解決されるべきものです。もちろん、法科大学院の定員入学者の削減が司法試験合格者の減員に繋がり、その養成課程にある者が充実した教育と修習を受けるためには手厚い経済的支援が必要で」「「法曹養成課程の時間的・経済的負担が減少すれば予備試験は本来の制度趣旨にそった運用ができるという関係にあ」るのだそうです。
同時期に出てきた重要な課題であれば、「一体として検討」しなければならないということになるのでしょうか。
そうであるならば、日弁連が提言した重要な課題で同時期に出てきた問題は、全て一体として検討しなければならないですが、そんな馬鹿げたことはあり得ません。
その他「法科大学院の定員・入学者の削減が司法試験合格者の減員に繋がり」というのも論理的につながりません。司法試験合格者数を絞るのに法科大学院の定員はいくら多くても構いません。できる限り多くの法曹志願者から少ない合格者数を選抜することが望ましいのです。
「法曹養成課程の時間的・経済的負担が減少すれば予備試験は本来の制度趣旨にそった運用ができるという関係にあ」るというのも意味不明です。
回答書面には「市民にとってより身近で利用しやすい頼りがいがある司法を実現する」「21世紀の司法を支えるにふさわしい質・量ともに充実した法曹を養成する」という理念は忘れてはならない」「日弁連の取組を進めるにあたっては、会外からの意見を真摯に受け止めなければなりません。社会からの信頼があってこそ弁護士自治は成り立つものではないでしょうか。」とあります。
結局、
『司法改革の理念は間違っていなかった』
『これからも日弁連執行部は司法改革を進める』
『会外からの意見を聞くことはあっても、会内の議論は聞かない』
『j情報提供はするので執行部の意向に反対しないようにして欲しい』
といったことが言いたいように見えるのは、私だけでしょうか。
皆様は事務総長の回答書面をいかに解釈されますでしょうか。
添付資料を見る(PDF: 84 Kbyte)