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「これからの司法と法曹のあり方を考える弁護士の会」シンポ

2014.10.14

 

 10月11日、大阪弁護士会館で開かれた「これからの司法と法曹のあり方を考える弁護士の会」主催のシンポに参加してきました。
 
 シンポでは、「ブラック企業」問題の支援をするNPO法人の代表の方や若手弁護士、中堅弁護士が発言されていたのですが、その中に様々な場面での非常に深刻な状況があらわにされていました。
 下記発言は、上記シンポでの発言の抜粋ですが、どれも正鵠を射ていると思います。
 残念なのは、下記現象は、いずれも司法改革が始まる前から予想された事態ばかりで、それを我々が指摘していながら、止められなかったことです。

                                   記

・ ブラック企業の代理人をしている弁護士は、単に片棒を担ぐだけでなく、無駄に争ってタイムチャージを増やしており、依頼者企業にとっても不利益を蒙らせている。
・ ブラック企業側の弁護士が相手方当事者を恫喝する等問題行動も見られる。

・ 就職難で司法修習に集中できない状況が生じている。
・ 給費制がなくなったがために、法律書を変えない司法修習生が増えている。
・ アルバイトしながらなので、まともな司法修習ができない。
・ 不法行為の時効期間等基礎的な知識を知らない司法修習生が増えている。 

・ 弁護士会の委員会活動や社会的活動に参加するのは、いつも同じ顔ぶれ。増員された若手はどこにいるのだろうという感じ
・ 新人弁護士の中には、『お金を返さなければならないのに他人の人権どころではない。』『修習生になって人権感覚が失せた』と言っている人がいる。

・ 弁護士のビジネス化が激化している。社会運動のリソースが弁護士だっただけに残念。これから誰が人権活動を担うのか。

<法曹有資格者の活動領域の拡大問題>
・ 司法試験に受かったが、弁護士登録しない人が増えている。
・ 霊感商法企業等問題ある企業が弁護士を雇いたがっている。弁護士会に所属せずに弁護士のような法律事務を行う人が増えることは由々しき事態である。


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