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日弁連臨時総会の不思議

2016.03.19

 

 今回の日弁連臨時総会で不思議な点がもう一つあります。

議案の順番です。

 前述したとおり、今回の臨時総会が開かれるに至った経緯は、300名以上の弁護士有志で構成された招集請求者の発議により臨時総会が開かれることになりました。
 これに対する対案として日弁連執行部が決議案を出しました。
 臨時総会が開かれるに至った経緯からすれば、招集請求者案が1号議案で、執行部案が2号議案とするのが自然です。

 日弁連の規定上、総会の議題の順番について、決められているわけではありません。
 しかし、恣意性が働かないよう、また、公正性を担保するよう、普通は、議題が出された順番に1号議案、2号議案とするのが自然だと思います。
 
 執行部案であれ、招集請求者案であれ、未だ可決されていない以上、どちらの議題についても条件は同じで優劣等がつけられるわけではないからです。

 ところが、今回は、後から出された執行部案が1号議案とされました。
 これは何故なのでしょうか。

 日弁連理事会でもこの点についての質問を執行部に対してどなたかが問いただしていました。
 日弁連執行部は、日弁連理事会で「招集請求者の議題と執行部の議題のどちらを1号議案とするかは、日弁連執行部の裁量に委ねられる。」と説明しました。
同様のやり取りが臨時総会でもあったと記憶しています。

 確かに、日弁連執行部の上記説明の通り、請求者案と執行部案のどちらを1号議案とするかは日弁連執行部の裁量に委ねられています。

 皆さんが指摘していたのは、可能かどうか、或いは、手続違背なのではないかということではありません。
 「今回の総会招集に至る事実経緯からして執行部提案の議題を1号議案とすることが不自然ではないか。」、「何故不自然な議題の順番にしたのか」ということを日弁連執行部に尋ねていたのです。

 不自然なことをするのには、何か理由があるはずです。

 その理由を尋ねていたにもかかわらず、これに対する説明が「1号議案をどちらとするかは執行部の裁量で決められる。」との回答では、いかにも質問と回答が噛みあっていません。

 皆執行部の裁量で決められることくらいわかった上で質問しているのですから。

 結局、未だに何故執行部案が何故1号議案とされたのか、その実質的な理由はわかっていません。

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