共同会派を組む立憲民主党、国民民主党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」、社会民主党は12日、「新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた国民等に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律案」（新型コロナ法テラス特措法案）を衆議院議員に提出した（
　https://cdp-japan.jp/news/20200612_3093）経緯は、釧路弁護士会の現会長を務める岩田圭只先生がブログに書かれていますが（https://yiwapon.net/archives/9696）、以下の通りです（★印は日弁連内の経緯）。
記
★２０２０年４月１６日、日弁連理事会（テレワーク開催）
★同月２３日、 正副会長会に素案が提案
★同年５月８日　日弁連理事会（テレワーク開催）
　※新型コロナ法テラス特措法案に対する説明等は一切なし。
１）同年５月１１日に国民民主党との意見交換に荒会長他数名が参加し説明
２）2020年5月19日に公明党に荒中会長、渕上玲子事務総長、村越進弁政連理事長、鎌田健司日弁連副会長、奥国範事務次長が公明党へ赴き、法テラス（日本司法支援センター）を活用した小規模事業者の法的支援などを提案した（https://www.komei.or.jp/komeinews/p98303/）。
３）同年５月21日に野党共同会派法務部会に鎌田日弁連副会長及び奥事務次長が赴き、法律相談の無償化及び「代理援助」の拡充についても要請を行うと同時にコロナ特措法について「具体的な提案」を行った。
４）４月及び５月の日弁連理事会において、コロナ特措法に関する議論も資料も提出されなかった（https://yiwapon.net/archives/9696）
４）6月12日に立憲民主党、国民民主党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」及び社会民主党が新型コロナ法テラス特措法案を衆議院議員に提出した（既出）。
※打越さく良議員によれば、日弁連の提案は具体的な提案だったとのこと
★　６月１８日、１９日　日弁連理事会
　執行部の説明「東日本大震災のときの対応を参考に、アイディアベースの検討瀬策を各政党に説明したもの」と説明
５）同月25日、森まさ子法相宛てに国民とともに民事司法改革を推進する議員連盟から「新型コロナウイルス感染症による困窮者への法的サービスの十分な確保 及び 「経済財政運営と改革の基本方針２０２０」への要望と題する書面が提出された（http://www.miyakeshingo.net/archives/002/202006/森まさこ・法務大臣宛て%E3%80%80新型コロナウイルス感染症による困窮者への法的サービスの十分な確保及び「経済財政運営と改革の基本方針2020」への要望%E3%80%802020.6.25.pdf）http://www.miyakeshingo.net/news/情報/entry-597.html
　上記書面には、「新型コロナウイルス対策として，国民及び中小企業者が新型コロナウイルスの感染拡大による直接又は間接の影響によって直面する労働問題，賃料問題を含む契約上のトラブル，経済的困窮を巡る課題，家庭内の問題その他の法的課題について，裁判その他の法による紛争の解決のための手続及び弁護士等のサービスを円滑に利用することができるように法整備（総合法律支援法の特例を含む）及び必要な予算措置を行う。」べきとの新型コロナ法テラス特措法案と方向性を同じくする意見が記載されていた。
６）7月1日、弁護士ドットコムに「法テラス特措法案の意義、日弁連奥国範事務次長に聞く」と題する記事が出た。
　　同記事によると、奥国範事務次長は、資力要件の緩和を求めた意図について、「東日本大震災の被災者を援助するために活用した仕組みが参考になるのではと説明した」。「東日本大震災の被災者を援助する仕組みとは、『東日本大震災の被災者に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律（東日本大震災被災者援助特例法）』のことで、収入要件と資産要件どちらも設けず、すべての被災者が利用できる」「「東日本大震災の被災者を援助する仕組み」を提案したとのことである。

この点については、多数の弁護士がブログに記載しておられるので、引用させて戴きます。

岩田圭只弁護士のブログ
https://yiwapon.net/archives/9801
https://yiwapon.net/archives/9696
https://yiwapon.net/archives/9747

平裕介弁護士のブログ
http://yusuketaira.hatenablog.com/entry/2020/06/21/180656