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2021.12.03
立会演説会の際の応援演説を下記に貼り付けます。
ここまで言って戴き、有難い限りです。
記
神戸の富田智和と申します。若輩者の私が大変僭越ではありますが、武本夕香子候補に日弁連副会長になって頂きたく、推薦の弁を申し上げます。
武本さんが日弁連副会長に相応しいと考える理由は沢山ありますので、全てをご説明できないのは残念でありますが、次の2点に絞って述べさせていただきます。
1点目は、武本さんは、よく人の話をきく方であるということです。
2点目は、武本さんは、的確な判断ができるということです。
1点目の武本さんはよく人の話を聞く方であるというのは、多くの弁護士が感じていることでしょう。武本さんは、人の意見を聞くことを喜び、年齢や立場、修習期を問わず、相手の発言に真摯に、耳を傾けます。人の話を聞くため、いろいろな会合に顔を出したり、勉強会を主催したり、食事会を催したりしてこられました。選挙があるからとか、委員会活動で必要だからというということではなく、この20年間ずっと一定のペースで、そのような活動を続けてこられてこられました。コロナの最中も、ズーム会議、ズーム飲み会で、多くの人の意見を聞き、それを取り入れてこられました。
人は、誰に対しても率直に意見を言うわけではありません。武本さんが多くの意見を聞くことができたのは、武本さんが誰に対しても平等に接し、私心がないからでしょう。
武本さんが横柄に話したり、偉そうにしているところを私は見たことがありません。「声なき風の声を紡ぐ」は、今回の武本さんのテーマですが、良く人の話を聞く 武本さんにはふさわしいと思います。そして、武本さん自身は、どんな人に対しても同じ風を吹かせます。相手の地位や立場にかかわらず、私心やこだわりのない同じ風です。
武本さんのように誰に対しても、平等に接することのできる人は、稀有の存在であると思います。
武本さんに私心がないことも、幸いなことに理解されるようになってきました。武本さんがこれまで弁護士会の多くの問題に取り組んできたのは、決して自分の利益のためではありません。「偉くなってやろう」とか「経歴に泊をつけてやろう」という考えは、毛頭ありません。むしろ、数多い落選が武本さん経歴に箔をつけています。
そんな武本さんが、不思議にも「人の意見を聞かない」と誤解されていたことがありました。それは、一つには、2000年の司法試験合格者3000人決議に反対したためかもしれません。
このことが、2点目の「武本さんは、的確な判断ができる」というところに繋がっていくのですが、武本さんは、人の意見を聞かずに合格者3000人決議に反対したのではなく、的確に判断して、そうされたのです。
今の若い弁護士の方々は、当時の弁護士はなぜ合格者3000人決議などに賛成したのだろうと、いぶかしく思われるかもしれません。本当に、合格者3000人が実現し、それが20年続いていたらと思うと、恐ろしくなります。
しかし、当時は、弁護士の潜在的需要はいくらでもあるとか、法曹一元化のためには法曹人口の激増が必要であるとか、日本の裁判は長すぎるから法曹人口を増やさねばならないとか、果ては3000人に賛成しなければ合格者が1万2000人にされるという根拠不明の恫喝までなされていました。そうした全体の雰囲気の中、多くの弁護士が判断を誤って行ったのでした。
しかし、武本さんは、そんなことはありませんでした。弁護士の潜在的需要とは、「今は需要がない」ということであると堂々と主張し、潜在的需要について科学的な検証が必要であると論じました。そして、論じるだけではなく、自身でもそれを調べ、その成果は冊子となって先日皆様のお手元に届いたはずです。
(中略)
すべては武本さんの言われるとおりになりました。武本さんの判断は、すべて的確でした。
武本さんは、その後兵庫弁護士会の副会長、会長、日弁連の理事、各種委員会の委員長などを務められました。その中でいろいろな判断をしてこられましたが、
私が知る限り武本さんが判断を間違ったことはなかったと思います。兵庫弁護士会の副会長を務められたときは、よく会長を補佐し、自らが会長のときは、武本さんの人の意見を聞くという美点のために議論がよく出てきて、最も充実した会務が行われていたと思います。
以上2点から、武本さんは、日弁連の副会長に相応しい方だということがお判りいただけたかと思います。
自分の考えを持ちながらも、様々な意見を聞く姿勢も持っている。人の意見を聞きつつも、それに流されず的確な判断ができる。
武本さんには、是非副会長になり、日弁連に新しい風を吹かし、日弁連の風通しをよくしていただくことを期待します。