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2024.01.20
弁護士の皆様
今年は日弁連会長選挙の年です。
令和6年2月9日【金】が会長選挙投票日となっています。
私は、昨日、札幌で行われた公聴会に参加してきました。
及川智志候補の演説や質疑応答もいつもながら素晴らしかったのですが、及川候補の応援演説をした釧路の岩田圭只先生の応援演説がまた素晴らしかったので、岩田先生のご承諾を得て以下に全文を掲載させて戴きます。
以下、引用
「及川智志候補札幌公聴会補佐人演説(2024.1.19)
釧路弁護士会の岩田圭只でございます。
まず、本日は公聴会の設営にご尽力をいただきました選挙管理委員及び職員の方々と、会場をご提供していただいております札幌弁護士会の皆様には厚く御礼申し上げます。そしてお忙しい中お集まりいただきました皆様、どうもありがとうございます。
さて、私は及川智志候補の補佐人として、及川さんを日弁連の会長候補として推薦する意見を述べてまいりたいと存じます。
日弁連は、市民、弁護士、そして司法制度の結節点としての存在でなければなりません。弁護士業界の内と外、また内側同士でも、色々なところをつなげて大いに未来を語れるものなら語ってみたいと私も願っております。
とはいえ、なぜ、今更そのようなつなげる必要性を意識しなければならないかというと、これまでつながっていたかもしれないものが、今ではすっかりつながらなくなってしまったからだ、ということではあるかもしれません。
どこがつながってないか。3つ挙げてみましょう。
1つ目は、弁護士業界から志願者がはなれてしまった。
2つ目は、市民のための司法といいながら、法テラスが使いづらく、市民がはなれてしまった。
3つ目は、日弁連が求心力を失い、会員がはなれてしまった。
我々が今やるべきことというのは、弁護士の仕事は魅力があるとか自己アピールをする前に、まずはこのような問題がどうして起こってしまったのか、良く考えてみるということです。
まず、弁護士業界を目指す人が少なくなってしまったことについて考えてみましょう。
法科大学院は余りに志願者が減少した結果、なりふり構わず志願者獲得を目指すようになり、司法修習に到達するまでに様々なルートが発生することになりました。標準年限は未習3年だったはずが既習2年が主流になり、それでも人が集まらないので学部を3年に短縮して、さらに法科大学院の在学中受験まで認めてしまえとなりました。一方で、「予備抜け」などと言われる、法科大学院入学後に予備試験に受かって中退する人も出るという現象も生じております。
プロセスによる法曹養成というスローガンを掲げていたのに、もはやプロセスが複線化しすぎて機能していない、端的にプロセスは瓦解したと見るべき状況です。
志願者にとって制度がぐちゃぐちゃでわかりにくい、となれば人生設計がしにくくなりますから、敬遠されるのもあたりまえだと思います。
これに対して日弁連が何をしていたかというと、誠に残念ながら、法科大学院側の方針に追従しているようにしか見えませんでした。業界団体が自分たちの仲間を育てる役割すら主体的に担えないというのでは、やはり志願者から見放されることになるのは当然です。