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福岡公聴会での応援演説(1)

2024.01.25

 

日弁連会長選挙の福岡公聴会での纐纈和義さんによる及川智志さんの応援演説は下記お通りでした。

引用はじめ

「はじめに
福岡をはじめ九州の先生方こんにちは。愛知の31期纐纈和義です。平成24年には市丸先生と共に日弁連の副会長を務めました。既に75歳後期高齢者です。今年で弁護士生活45年です。多くの先生方からすれば棺桶に片足つっこんでいるような奴が何しにきたんだとお思いでしょう。
老骨にムチうちながら及川さんの応援に来ました。

及川の心構え 
及川さんは今年で3回目の挑戦になります。懲りない男なのです。今回の会長選でも皆さんご存じのとおり勝ち目があるから出ようかという訳でもありません。私も及川さんにオイどうして出るんだと聞きましたよ。及川が言うには,自分が出て,言うべきことを言い,意見をたたかわせて,日弁連が,我々弁護士の世界が,少しでもよくなって欲しいという思いからだと言うのです。弁護士の誇りにかけて思ったことを言わなけりゃいけないでしょうと言うのです。そのとおりだと私は思います。アッパレだと思うのです。本当に純粋な気持ちから声を上げております。人間としてのしんを曲げない男だと思います。それでもやはり,家庭のことなども少し心配になりまして,オイ家庭は大丈夫かと聞きましたよ。奥さんも恐らく困っているだろうと思った訳です。本人の言ですが,奥さんからも十分な理解を得ているとのことです。このような及川さんの姿勢に打たれてわざわざ名古屋くんだりからまいりました。
コケの一念岩をも通すとも申します。コケの一念で岩をうがってもらいたいと思います。

司法改革
私がどうして及川を担ぐかと言いますと,及川が反司法改革の旗手だからです。徹底的に司法改革に抵抗して反旗を翻してきております。及ばずながら私も司法改革が大嫌いで臨時総会招集をしたりして,いろいろ批判してきましたが,私如きでは全く通じませんでした。
司法改革の何がいかんのかと問われれば,基本思想がとんでもなく間違いだと思っております。司法改革は,政治改革,行政改革,規制緩和等,一連の諸改革の「最後の要」と位置付けられています。ここからも分かるとおり,司法改革は一連の諸改革と同一思想に基づくものです。即ちアメリカの市場解放要求を背景とする新自由主義的な構造改革の一環です。もともと新自由主義が志向するのは,自己責任社会であり,自由主義とは言い条,その求めるところは自由一般や人権ではありません。市場の中での自由競争つまりは経済的,社会的強者による市場支配の自由を希求するものです。基本的人権の擁護と社会正義の実現を目指す私たち弁護士を含む法曹の世界には妥当する理念ではありません。法曹の世界に新自由主義の理念を持ち込んだことがそもそもの間違いなのです。

司法改革での諸制度
そして,司法改革の名のもとで,法曹人口大幅増,法科大学院の設置,裁判員制度の導入,法テラスの発足など次々と矢継ぎ早やに制度化されていきました。」


引用終わり

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